2003年3月13日(木)15:33

フィッシャー外相はEU憲法策定作業の延長に反対

ベルリン(ロイター)

ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相(緑の党)は、欧州連合(EU)の憲法策定作業に当初の予定以上の時間を与える考えに対して、反対の意向を表明した。

「私たちは遅延すべきではなく、今年後半のイタリアの議長国期間中にも短時間の政府間協議を経て決定に至れるものと私は強く信じている」とフィッシャー外相は火曜日連邦議会で述べた。「私は現在提案されている憲法草案が良い草案であると思う。」これに対して出されている各国の提案も妥協点を見出すのに好都合である。しかし妥協の前提は新規加盟国を完全に組み入れることである。そうすれば、困難な時期にもEUがその行動能力を示せるような結論が、速やかに導かれよう。「私の考えでは、この目標は実現可能であり、この点において私たちは意見が一致している」とフィッシャー外相は語った。

EU改革会議(=将来像会議。訳注)の議長団内には、議長団筋によれば、EU憲法提案のタイムスケジュールを延期するという考えがあるという。EU各国首脳は来週の首脳会議で、タイムスケジュールの厳守を求めるのか、それとも改革会議がより良い成果を得られるようにさらに数週間の猶予を認めるのかを決定することになると、水曜日ブリュッセルのEU関係者は伝えた。

憲法の最初の十数箇条についてすでに1000件以上の修正提案が出されていることに鑑み、できるだけ草案を無修正のまま通そうと主張している人々は、改革会議の作業を夏に数週間延長することも考えており、一方、短期間で決定が行われるよう望んでいる。重要なのは、来年の欧州議会選挙とかち合わないよう、EU加盟国が今年末までに憲法について合意に達することであると主張している。

ドイツとイタリアは先週、6月末にテッサロニキで開かれるEU首脳会議の席で憲法草案が完成された形で提案されることを期待しており、今年末までのイタリアの議長国期間中にもこれに関する政府間協議を完了したいとの意向を表明した。そうなれば憲法条約は2004年5月1日の新規10ヶ国の加盟後にローマで調印の運びとなる、と両国は述べている。

原題:Fischer gegen mehr Zeit fuer Arbeit an EU-Verfassung




トップへ戻る